僕が起業に興味を持ち始めたときは、
起業はいいアイデアさえ見つかれば成功できると思ってました。
普通の人が気づかない絶妙なビジネスをすれば、
成功できると思ってました。
起業のアイデアをメモ帳に書き留めては、
誰にもバラすまいと必死に隠してたのを思い出します。
今思えば無意味なことをしてたなあと。笑
アイデアを考えること自体は別に無駄ではないんですけど、
それよりもビジネスの知識を深めるほうがよっぽど大事。
ビジネスに詳しくなれば自然とアイデアも浮かびやすくなりますしね。
料理の上手な人のほうがレシピを思いつくのと同じです。
アイデアを隠すなんて、なおさら無意味。
最後まで隠し通すのは、
つまりそのままお蔵入りすることです。
どれだけ大事に守ったとしても、
サービスをリリースするときにはバレます。
奇抜さだけが売りなら、
その瞬間長所を失うことになります。
あっという間に真似されて終わりです。
真似されたら牛丼のように値下げ合戦が始まります。
そうなると個人に勝ち目はありません。
傷口が浅いうちに撤退するしかないでしょう。
僕ら個人が起業して成功するのに絶対に欠かせない条件があります。
それは値段で比較されないことです。
アイデアよりもこっちのほうがよっぽど大事。
最低限これさえ気をつけていれば、
起業していきなりこけることはないでしょう。
値段で比較されることを比較検索と言います。
スーパーで一番安いりんごを選ぶのがこれです。
こうなると値段は落ちるところまで落ちます。
限界まで安くなります。
当然、利益なんてほとんど残りません。
規模の小さい個人農家はひとたまりもないでしょう。
比較検索は大規模流通が可能な大企業の戦略になります。
ひとつのりんごから得られる利益が小さくても、
大量に捌くことでまとまった利益になります。
冷静に考えて大企業に個人が勝てるわけありません。
クジラにイワシがたった一匹で挑むようなもんです。
スイミーですら仲間と協力します。
間違って飲み込まれるのがオチです。
スーパーでたまに生産者の写真が貼られていることがありますが、
これはまさに比較検索を避けようという狙いです。
本当にそのりんごがおいしければ、
次からは値段に関係なくその人のりんごを買うでしょう。
今思えば就活って比較検索ですね。
同じような黒いスーツを着て、
同じような髪型をし、
同じようなエピソードを話し、
全員一斉に面接を受ける。
比較してくれと言っているようなものです。
ひとりひとりを見るのは不可能でしょう。
学歴で比較したくなる気持ちもわかります。
単純なアイデア勝負なら真似されてしまうのがオチですが、
無料のサービスなら純粋にアイデア勝負ができます。
値段で比較できないので先にやったもん勝ちです。
アプリなんかが当てはまりますね。
これにはデメリットがあります。
完全にアイデア勝負なので外せば利益ゼロ。
ひとりで作るのは難しい。
開発に費用がかかるから失敗すればそのまま赤字。
Twitterはこのジャンルのサービスで成功していますが、
肝心の利益は出ておらず、ずっと赤字経営です。
成功する自信があるなら勝負してみるのもいいかもしれませんが、
運に左右されるなどリスクが非常に大きいので、
この手のアプリで起業するのは賢い選択ではありません。
ヒットしたとしても儲かるかどうかは別問題。
無料が故の問題ですね。
他の商品と比べられてジリ貧になったり、
イチかバチかのアイデア勝負に出ている一方で、
誰とも比べられることなく値上げを繰り返し、
確実に儲かる方法で、
圧倒的に利益をあげている会社も存在します。
それは指名検索される会社です。
指名検索とはお客さんに名指しで指名されることです。
たとえばブランド品がこれに当たります。
ヴィトンのバッグが10万円以上で売れるのは、
ヴィトンがお客さんから指名されるからです。
お客さんはかばんが欲しいのではなくて、
ヴィトンのかばんが欲しいんです。
お客さんに指名される状態になれば、
値段なんて関係なくなります。
むしろ高ければ高いほどお客さんは喜ぶようになります。
安いヴィトンは偽物と疑われます。
農家の例で言うと、
宮崎かどっかが太陽のタマゴという名前でマンゴーを売ってましたね。
これもブランディングによる指名検索を狙っています。
マンゴーが欲しい人はスーパーに行って安いマンゴーを探しますが、
太陽のタマゴが欲しい人はネットで検索して迷うことなく購入します。
たまたま1000円安い別物が目に入っても関係ありません。
スーパーのマンゴーは300円で太陽のタマゴは6000円です。
同じマンゴーでも値段は20倍。
これが指名検索されるブランドの威力です。
商品をブランド化するって別に奇抜なアイデアでも何でもありません。
ビジネスにあまり詳しくない人でも思いつくでしょう。
ですが、起業して簡単にブランドを作れれば苦労はしません。
となるとその人自身のブランドを利用するしかありません。
コーチ業ならコーチ自身の実績がそのままブランドとして使えます。
インターハイ出場や、全国○位、
県大会出場も立派なブランドになります。
しかし、何の実績もない人にはこれも難しい。
そこでポイントになるのがウォンツです。
ウォンツについては起業する時、目の前にあるビジネスを選ぶと失敗する!?ニーズじゃもう売れない、圧倒的な利益を生む新しい起業法「ウォンツ創出型マーケティング」とは?で詳しく解説しているので、
興味のある人は読んでみてください。
ウォンツとは簡単に言うと、
欲しいものです。
ヴィトンのバッグや太陽のタマゴはウォンツを満たしているから高く売れます。
ヴィトンのバッグを買うことは、
お金持ちというステータスを買うことと同義です。
もはやバッグとしての価値よりも、
ステータスとしての価値のほうが勝っています。
だから安いことよりも高いことが喜ばれます。
太陽のタマゴは単純においしさや、
贈り物にすることでステータスにもなります。
ステータス、つまり状態を売るのが個人が起業するうえで一番大切になってくる要素です。
アイデアよりもどんな状態を売るか。
その商品を買うことでどんな状態になれるか。
奇抜なアイデアよりもこれをアピールするほうが確実に成功に近づきます。
これがうまいなと思うのはライザップです。
ライザップがやっているのは、
徹底的な食事管理ときっついトレーニングです。
冷静に考えればそこまでやれば痩せれるのは当たり前です。
ビジネスのアイデアとしては何のひねりもありません。
だけどCMであれだけパーッンと結果をアピールされると人は動きます。
2カ月で35万円という月額17万円以上の鬼高いサービスにも喜んで申込みます。
ライザップはダイエットを売っているのではなくて、
理想の身体を売っているんです。
さらに言えば、モテたり、自信がついたり、おしゃれが楽しめる人生という状態を売っています。
コンセプトも”結果にコミットする”と結果(状態)をアピールしていますね。
その証拠にライザップのサイトに「ダイエット」の文字はありません。
(Ctrl+f でダイエットと入力すれば一発でわかります。)
結果にこだわっているのがわかります。
お客さんの欲しい状態を売ることで単価は跳ね上がり、
ビジネスが安定します。
有名人を積極的に採用してブランディングも頑張っていますね。
今から似たようなサービスをやろうとしても、
パチモンと思われてお客さんは集まらないでしょう。
低価格なら活路はあるかもしれませんが、
比較検索されるのが目に見えています。
実際に「ライザップ」と検索してみるとおもしろいですよ。
ライザップ以外の広告も出てきますが、
軒並み低価格で「ダイエット」を連呼しています。
ライザップに手が出せない人が購入するのでしょう。
見事に2社で比較検索されています。
ぱっと見た感じライザップと10万円ほどの差がありますね。
何を売るかが違うだけでこれだけの差が生まれます。
ウォンツ(状態)を売るのとダイエット(方法)を売るのとでは結果が全く違ってきます。
やっていることは同じなのにです。
起業成功に奇抜なアイデアは必要ありません。
比較されたりイチかバチかの勝負に出るのではなくて、
ウォンツをもとにしたビジネスを考えましょう。
起業はギャンブルではありません。
失敗しない方法、確実に利益の出るやり方で起業することが、
成功への一番の近道ですよ。
それでは、この辺で!
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シュンさんこんにちは!
あなたのおともアフィリエイターゆーろと申します
状態を売るっていうところには目が行きませんでした
最初はライザップってなんであんなにCMに広告費かけられるほどもうかっているんだろうと思いましたが
からくりはそこだったんですね
いや~勉強になりました
では応援していきます~
あなたのおともアフィリエイターゆーろさんコメントありがとうございます。
コンセプトが違うだけで売上が10万円も違うって、
冷静に考えて恐ろしい話です。