人間はお金のことになると悪知恵が働くとよく言われます。
最近もフリマアプリのメルカリで現金が出品されているとニュースになりました。
1万円札5枚が2割増しの6万円で売られるという不思議な現象。5万円を6万円で買うなんて普通はありえません。誰が見ても大損です。それでも取引が成立している。
なぜ、そんなことが起こるのか?
購入するのは貧困者です。借金の返済で現金が必要だけど、手もとにない人たち。彼らがメルカリで割高の現金をクレジットカードで購入し、届いた現金がそのまま借金返済にあてられるというわけです。
トータルで見ると損だけど、その場しのぎには最適。カードさえあればカンタンにできるのも大きいと思います。
それは出品者にとっても同じで、手軽にお小遣いが稼げてしまいます。手数料は引かれますが、差額がまるまる利益です。在庫は通帳の数字だし、仕入れもATMでタッチパネルを操作するだけ。楽な商売です。
借金取りが利用することも考えられます。彼らが現金を出品して、債務者にそれを購入させれば、本来の利息に加えて、クレジット枠までしゃぶれます。
利息も含めて3万円の返済のある債務者に、自分で出品した現金万円を4万円で購入させます。現金3万円は一度債務者の手に渡りますが、返済の名目でそのまま戻ってきます。それに加えて、フリマアプリには4万円から手数料が引かれた3万6千円が入金されます。
本来なら3万円しか回収できないところ、アプリを経由させることで6千円も多く回収できる計算になります。
もちろん借金取りうんぬんはただの推測ですが、こういうことも可能だよなという話です。
このようにたびたび抜け穴のようなビジネスをする人が出てきます。
その多くは貧困者をターゲットにした貧困ビジネスです。
これは弱肉強食みたいなもので、外野から倫理がどうのこうの言ってもやる人はやります。彼らもそれで生活しているので必死です。こればっかりは仕方ありません。
クレジットカードの現金化は貧困ビジネスのよくある方法です。今回はフリマアプリでしたが、今後も新しいプラットフォームが生まれるたびに同様の問題は起こるでしょう。
しかし、楽して稼げる抜け穴ビジネスも万能ではありません。
遅かれ早かれ運営に規制されるのは目に見えています。
頭をひねって考えた方法も運営がダメだと言えばそれまで。また新しい方法を見つけなくてはなりません。そして、それも規制されたらまた次。
抜け穴を探しては閉じられ、また見つけては閉じられる。そうして、小銭をチマチマと稼いでいきます。
完全にいたちごっこです。
今回の件も出品者と運営の壮絶ないたちごっこがあったようで、出品者の発想の豊かさに思わず笑ってしまいました。
魚のオブジェとか完全にギャグです。笑
これらはお小遣い稼ぎにしては、頭を使っているかもしれませんが、ビジネスとして見ると微妙です。
- 規制されたら終わり
- 真似されても終わり
今回、仮に規制されなかったとしても、あれだけ話題になったので、ライバルが急増してまともに稼げなくなってたでしょうね。
このような何の参入障壁もないビジネスは、ちょっとしたことであっさりと瓦解してしまいます。
不安定このうえないビジネスです。
どうやったら稼げるか?と考えている限り、不安定な抜け穴ビジネスしか思いつきません。
どうせやるなら手間のかからない、安定したビジネスをやりたいと思いませんか?
規制されて突然収入がゼロになることがなく、ライバルに真似されてもまったく影響がない、安定したビジネス。一度軌道に乗れば半自動的に収入をもたらし続けてくれるビジネス。
そんなビジネスこそ、誰も思いつかないような天才的なアイデアが必要な気がしますが、そんなことはありません。
何事も大事なのは基本です。足し算ができない人は因数分解はできません。できているように見えても、それは公式を丸暗記しているにすぎません。問題をちょこっと変えられたら手も足も出ないでしょう。
1人が生活できるぐらいなら、基本を押さえるだけで十分稼げます。
僕がやっているのも、ブログで集客して販売につなげているだけですからね。現金を売るなんて一休さんみたいなことはしていません。集まってきたお客におすすめの商品を紹介するだけ。
似たようなことをやっている人はネット上にたくさんいますが、その人たちのせいで収入が減ったこともありません。誰が何をしようと気になりません。どうぞ頑張ってくださいという感じです。
集客はGoogleに依存しがちですが、SNSも利用しているので完全にゼロになることはないですね。
極めてリスクの小さい安定したビジネスです。
お金は何もないところから突然生まれたりしません。お金はお客のポケットから生み出されます。
貧困ビジネスは防御の弱くなっているポケットを狙うのは上手ですが、ただそれだけ。財布の紐をちょこっとしめられるとお手上げです。そして、世の中は不況でみんな財布の紐を固く結んでいます。
弱みにつけこむのではなく、純粋にお客に価値を提供して、喜んで財布の紐を緩めてもらう。圧倒的多数を相手にするほうが間違いなく安定しますし、何よりもお客さんに感謝されます。
安定したビジネスをやりたいと考えているのであれば、悪知恵を働かすのではなく、愚直に価値を提供しましょう。
それでは、この辺で!
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